九死に一生を得たお話し

これは、5月28日に主人が船で釣りに行った時に起こった出来事です。
その日の乗船客は主人を入れて6人でした。
午前5時、前夜のモヤも晴れて、「午後1時頃に帰ってくるからね。船着き場で待っててね!」と元気に出船して行きました。
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言われた通り、船着き場で待っていたのですが
午後1時には帰ると言ったのに、1時を過ぎても船はなかなか帰ってきません。
他の釣り船から遅れる事30~40分余、やっと船が港へ帰ってきました。


すると主人が車へ帰ってくるなり
「いや~、今日はもう死ぬかと思ったよ!」と今日あったことを話し始めました。
「タンカーと衝突しそうになってね。後もう1m位しか離れてなかったんだよ~」
私は、主人がオーバーに言っているのだろうと思って聞いていたのですが、そこへ船長が来られて、「ご主人、今日は申し訳なかった」と謝られました。
主人「気を付けてくださいよ。 後ろからタンカーが来ているのがわからなかったんですか?」と尋ねると、
船長「分からなかった」と
主人「私が操縦席の下の所を、ドンドンドンと3回叩いたのだけど、わかりましたか?」と聞くと
船長「ハイ! ドンドンドンと音がしたので後ろを降り返ったら、目の前にボワーッとタンカーが見えたのでハッとして直ぐに舵を切った。。。。。 もし知らせて貰わなかったら・・・・・」
そう言って頭を下げられました。

時間は午前8時ごろ、
丁度タンカーの進路と釣り船がクロス(X)するような形になってしまっていたのに、船長がタンカーに背を向けていたからか、タンカーの接近に気付かなかったのが原因のようでした。
主人と釣り客は、タンカーを気にしながら釣りをしていましたが、いよいよタンカーの舳が1m位に近づいたので、衝突の危険を感じた主人は堪らなくなって、操縦席の下の所を「ドンドンドン」と3回叩いた後、船のみよし(船の前方)へ逃げたそうです。そして衝撃を予想して船にしがみついていたけど衝撃がないので横を見ると、タンカーが何事もなかったかのように通り過ぎて行くのが見えたそうです。

「助かった~」

「だけどその後は、もう釣りにならなかったよ。怖くて!もう二度とこの船には乗らない!」と宣言してました。

下田沖は、東京湾ほどではありませんが、大きなタンカーや貨物船が行き交う所です。
海上保安庁の「遊漁船における海難事故及び 釣り愛好者事故の分析結果」によりますと、

衝突事故の起きる時間帯は、朝の7時から8時が多く
衝突事故の起きる主原因は、船長の見張り不十分・・・がダントツの一番です。

今回の出来事も、事故を回避できたから良かったものの
時間帯も・・・主原因も・・・、事故分析結果そのものでした。
あんなに広い海の上で衝突だなんて・・・
船長さんには、何人もの命を乗せていることを肝に銘じて操縦桿を握って欲しいと思います。
by fujiryujin | 2015-06-12 00:31

気ままに撮った写真と気ままなおしゃべり


by fujiryujin
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